元CAペコのゆるゆる日記

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【最新版】アウシュビッツ強制収容所の見学方法・徹底解説

アウシュビッツ強制収容所 見学方法 

 

こんにちは、ペコです!

 

先日行ったクラクフ観光で、

ホロコーストの歴史を伝える負の世界遺産

アウシュビッツ強制収容所へ行ってきました!

 

私は世界史の授業や参考書などでこの写真を見たり、

なんとなくここでどんなことが起きたのかを知る機会があったので

以前から興味があり、

死ぬまでに1度は訪問したいと思っていた場所でした。

 

ちょうどヨーロッパでコロナが落ち着いてきたタイミングで、

ギリギリまで見学できるか分からない状況だったので

かなりヒヤヒヤしていましたが、

なんとか行くことが出来ました◎

 

コロナになって以降変わった部分もあると思うので、

今後皆さんが訪れるときの参考になるように

その点も踏まえて最新のアウシュビッツ強制収容所

見学方法や現在の状況などを解説していきたいと思います!

 

 

 

 

1.アウシュビッツ強制収容所とは

アウシュビッツ 見学方法 解説

アウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所

正式名称はアウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所といいます。

名前からしてもドイツにあると思っている人が多いと思いますが、

実際には当時ドイツに占拠されていたポーランドに作られました。

また、博物館がある地域はポーランド語では

オフィシエンチム”という名前ですが、

ドイツ語だとすごく発音がしにくいという理由で

アウシュビッツ”という名前をドイツ軍が付けたことから

そのように呼ばれるようになりました。

 

博物館の構成

アウシュビッツ 見学方法 解説

ロケーションマップ

博物館は第1収容所と第2収容所の2か所で構成されています。

元々はこの地域にもっとたくさんの収容所があったそうですが

現在残っているのはこの2つだけのようです。

場所的には少し離れたところにありますが、

2つの博物館の間はシャトルバスが10~15分間隔で走っていて

5分もかからずに移動できてしまいます!

 

第1収容所

アウシュビッツ 見学方法 解説 第一収容所 

第1収容所 ARBEIT MACHT FREI(働けば自由になる)

第1収容所にはあの有名な

"ARBEIT MACHT FREI" (働けば自由になる)

と書かれたゲートがあり、ここから博物館内に入場していきます。

ここには、主に強制収容されていた人たちが生活していた

建物や施設が修復・復元されて残っています。

建物内には、多くの写真や説明、当時使用されていたもの、

移送させられてきた方々が持っていた私物などが展示されていて、

中にはよく参考書や授業で見かけたことのある展示物もありました。

特にこのエリアでは収容されていた人たちの生活が

どのようなものだったのか、

どのような考えでこのような状況が作られたのかなど

当時の状況を知ることができます。

また、この収容所には唯一内側まで見学することができる

復元したガス室や火葬場もあります。

本当は第2収容所にも地下にガス室が存在していたのですが、

戦争に負けることを悟ったドイツ軍が証拠隠滅のため

爆破してしまったので現在は殆ど原型を留めていません。

 

第2収容所

アウシュビッツ 見学方法 解説 第二収容所

第2収容所 線路の終点

第2収容所にはヨーロッパ各地のユダヤの人たちを

ここへ連れてくるために敷かれた列車の線路の終点があります。

今でも線路はオフィシエンチムの街中にもそのまま残っていて、

この第2収容所の敷地内まで続いています。

敷地内には当時移送に使用された列車も復元され残っていました。

 

ここは、基本的に建物が既に無くなっていしまっていて

跡地のようになっているところや、

劣化してしまっていて危険なため内部に入れない建物が多いです。

しかし、ここに収容されていた人たちが実際に使用していたベッドや

洗面所がある建物は現在も残っていて

実際に内部に入って見学することができます。

ただ、劣化してくるとそのうちこの建物にも

入れなくなってしまうかもしれないとのことでした。

 

因みに、アンネの日記という本の著者(日記の持ち主)である

アンネ・フランクさんもここに収容されていたそうです。

 

場所・アクセス・所要時間

アウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所

ポーランドオフィシエンチムという地域にあります。

クラクフ市内から大体1時間20分~2時間くらいで行くことができます。

交通機関別の所要時間や詳しい行き方は

こちらの記事に書いています☟

 

happy-flight.hatenablog.com

 

開館時間・料金

12月25日、1月1日、イースターサンデー以外は開館していています。

ただし、イベントやセレモニーが行われる日は

一般の人は入館できないので注意が必要です!

 

開館時間は季節によって変わります。

以下に記載していますが、心配な方は

事前に公式サイトで確認しておくと安心です。

 

  • 8:00 AM - 2:00 PM December
    8:00 AM - 3:00 PM January, November
    8:00 AM - 4:00 PM February
    8:00 AM - 5:00 PM March, October
    8:00 AM - 6:00 PM April, May, September
    8:00 AM - 7:00 PM June, July, August

アウシュビッツ=ビルケナウ博物館公式サイトから引用)

 

アウシュビッツ=ビルケナウ博物館公式サイトはこちら☟

www.auschwitz.org

 

ここから見学ツアーの予約もできます。

入館は無料ですが、ツアーに申し込まないと

入館自体できないシステムになっているので

実質、ツアー参加料が入館料のような感じです。

 

英語をはじめ欧州の言語は申し込みできますが、

日本語の見学ツアーはここからは申し込みできません。

日本語の見学ツアーについては

「2.日本語ガイドについて」で詳しく書いてます。

 

 

2.日本語ガイドについて

上記でも説明したように日本語の見学ツアーは

公式サイトから申し込みができないので、

もし日本語でのツアーを申し込みたい場合には

日本語ツアーガイドさんに直接連絡を取ることになります。

 

式日本語ツアーガイド

今回私がお世話になったのは、

アウシュビッツ=ビルケナウ博物館初の

外国人公式ガイド 中谷 剛さんです。

アウシュビッツについての書籍も出版されています。

現在、日本語でのツアーができる公認ガイドは

中谷さんとポーランド人男性の計2名しか在籍していないそうです。

 

私は詳しくしっかりとお話を聞きたかったので

日本語のツアーに参加したのですが、

感想としては中谷さんにガイドしてもらえて

本当に良かったと思っています。

説明の仕方や視点はある程度ガイドラインがあるものの

殆どガイド個人個人に裁量が任されていて

人によって解説や案内の仕方も違うそうです。

 

どうしても都合がつかない場合は英語ガイドでもいいと思いますが

聞き逃してしまったり、聞き慣れない言葉や難しい表現で

内容が深く理解できない部分もあると思うので

可能なら絶対日本語のツアーに参加することをおすすめします!

 

予約の仕方

中谷さんに直接メールをして希望の日時を伝えます。

参加予定人数によっては催行しない場合もあるので

日程に余裕を持って、第2希望の日時くらいまで考えておくと

良いかもしれません。

催行するか決まり次第、集合場所や集合時間の連絡と

入場チケットが送られてきます。

中谷さんのメールアドレスは個人情報になってしまうので

ここには記載しませんが、

調べると結構簡単に出てくるので検索してみてください!

 

料金

ガイド料金もガイドの方によって違うようですが、

私が中谷さんにお願いした時はPLN100-120(€25-30)/人でした。

中谷さんの場合は事前にツアー参加者分の入館&案内料を

代わりに博物館に支払ってくれているので

現地で直接お支払いします。

支払いはズウォチでもユーロでもどちらでも大丈夫ですが、

現金支払いなので必ず当日までに用意しておくよう

注意してくださいね!

 

見学ルート・所要時間

参加者が集まり次第中谷さんと一緒に入館するのですが、

入館してから解散までの所要時間は大体3時間くらいでした!

以下がざっくりとした見学の流れです。

 

①第1収容所入場棟前に集合

②手荷物検査、身分証明書&入場チケットの確認


③オーディオ機器とヘッドホンを借りる


④それぞれの建物内を見学

⑤復元されたガス室&火葬場を見学


シャトルバスで第2収容所へ移動


⑦施設内まで敷かれたレールと列車の一部を見学


⑧ドイツ軍によって爆破されたガス室の残骸を見学


⑨当時使用されていたベッドや洗面所の見学


⑩オーディオ機器等を返却し、第2収容所前で解散

 

「ガイドしてもらうのにオーディオ機器を借りるの?」

と疑問に思った方もいるかもしれませんが、

ツアー中は博物館の雰囲気を壊さないように

大きな声を出さなくて良いようマイクを使って説明しています。

中谷さんのマイクとオーディオ機器に繋がっていて

離れても説明がちゃんと聞こえるように

全員オーディオ機器をつけることになっています。

これは他の言語でのツアーも同じです。

 

3.注意事項

今回の見学ツアーで注意した方が良いと思った点と

ツアーガイドの方から教えてもらったことなどを

いくつかまとめました!

 

身分証明書・チケット持参

入館する際に、必ず各自身分証明書と予約チケットが必要になります。

BRPやパスポートなど写真付きの身分証明書を持っていくことを

忘れないよう注意してくださいね!

また、予約チケットも提示を求められたら

すぐに提示できるよう準備しておいてください。

中谷さんに予約した場合は、事前に入館&案内料を

博物館へ支払いをしてくれているので

中谷さんからのメールにチケットが添付されています。

それを入館の時に携帯の画面に準備しておくか

プリントアウトして持ってくるとスムーズです。

 

手荷物検査

入館する前に空港のような手荷物検査を受けます。

大きなバッグは持ち込み不可なので必要最低限で行きましょう!

バックパックは微妙なラインですが

小さめの物ならなんとか・・・という感じです。

ペットボトルや水筒などの飲料水は持ち込み可能でした!

 

服装

ちょこちょこ建物内に入ることもありますが、

ツアー中は基本的にずっと外にいることになります。

また、建物内に入るといっても空調は一切ありません。

なので、そのことを念頭に置いて

季節や天気に合わせた服装をして行きましょう!

因みに、私は2月に行ったので

防寒対策としてマフラーや手袋をして

アウターは足元まであるような

ロングダウンジャケットを着ていきました!

当日の天気は晴天で日もがっつり差してましたが

それでも寒かったです。

 

あと、特に第2収容所は水はけが悪いエリアもあり、

雪や雨が降った後だと地面がぬかるんでいるところが多いので

スニーカーや汚れても大丈夫な靴で行きましょう!

 

ガイドの方の話によると、

夏場は日差しが強いので帽子は必需品のようで

紫外線対策もしっかりしていった方が良さそうです。

 

マスク着用

コロナウィルス感染対策のため、

博物館内(敷地内は屋外でも)はマスク着用です!

マスクのレベル(FFP2など)についての決まりは無いので

布でも不織布でもなんでも大丈夫でした。

このまま収まってくれると良いですが、

もしかすると今後のコロナウィルスの感染状況によっては

何かしら変更になる可能性もあるので注意してください。

 

予約は旅程が決まったらすぐに!

ガイドの方の話では、

例年夏休みシーズンや卒業旅行などの

オンシーズンの時期になると物凄く混雑するらしく、

入館するにも敷地内には収まらない程長蛇の列ができてしまい、

当日中に入館できないという人もいるそうです。

過去には、1か月以上前から予約しないと

予約が取れないということもあったそうです!

 

今回私が見学した時期は、欧州ではオミクロン株が

落ち着き始めてすぐの時期だったことや、

隣国のウクライナとロシアの情勢が悪化し

今にも戦争が始まりそうなギリギリの時期だったこともあり

見学者が少なく、あまり混雑していませんでした。

しかし、今後は今より見学者の人数も増えていくと思うので

旅程が決まったらすぐに予約することをおすすめします!

 

 

4.事前学習におすすめの書籍

アウシュビッツ=ビルケナウ博物館に訪問する前に

事前学習をしておきたいという方や、

行くことはできないけど興味がある、

学びたいという方におすすめです!

 

アンネの日記

第2次世界大戦下にアンネ・フランクさんが書いていた

日記がまとめられたものです。

迫害から逃れる為に移り住んだアムステルダムの隠れ家での

生活の様子などが記録されています。

上述した通り、後に彼女はドイツ軍によって

アウシュビッツ強制収容所(第2収容所)に収容され、

劣悪な環境下だった為にチフスという病気で亡くなってしまいます。

解放後、この日記が唯一生き残った父親に引き渡され

出版に至ったそうです。

 

夜と霧

著者のヴィクトール・フランクルさんは

実際にアウシュビッツ強制収容所に収容されていましたが

奇跡的に生還した生存者の1人です。

当時の収容所内での体験・出来事を素に、

アウシュビッツ強制収容所での過酷な環境下を生きる人々の姿が

冷静な目で記録されています。

博物館公認ガイドの中谷さんがおすすめしていた1冊です。

 

 

5.まとめ

「歴史を知らない者は繰り返す」

これはアウシュビッツ=ビルケナウ博物館のメッセージであり、

中谷さんのツアー中にも何度も聞いた言葉です。

 

今までは義務教育として知っているだけでしたが、

実際に訪問することで新たに知れたことや

考えさせられたことが沢山あります。

正直、もっと早くに訪問するべきだったし、

今まで知らなかったことが恥ずかしいくらいでした。

 

ヨーロッパやアメリカでは学生のうちに

社会科見学や校外学習として訪問する機会が

設けられていることが多いようですが、

私自身もそれくらいマストで学ぶべきものだと

本当に思いました。

 

人類がまた同じ過ちを繰り返さない為にも

この悲しい歴史から目を背けてはいけないと思ったし、

みなさんにも絶対に一度は訪れてみて欲しい場所です!

 

 

 

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